レクのネタ

高齢者施設で行うパタカラ体操とそれ以外の口腔体操

口腔ケア体操は、口や喉の機能を維持・改善するためのエクササイズで、特に高齢者や介護が必要な方に推奨されるケアの一環です。以下に、基本的な口腔ケア体操を紹介します。

パタカラ口腔体操

パタカラ体操は、口腔周りの筋肉を鍛えるための体操で、特に飲み込みや発声機能を維持・改善するために役立ちます。「パ・タ・カ・ラ」という音を発音することで、唇、舌、喉、頬の筋肉をバランスよく鍛えることができます。以下に、パタカラ体操のやり方を紹介します。

パタカラ体操のやり方

パ」音の発声練習 

  • やり方: 口をしっかりと閉じて、唇を使って「パッ」とはっきり発音します。10回繰り返します。
  • 効果: 唇の筋肉を鍛えることで、口元の力を強化し、食べ物や飲み物が口から漏れるのを防ぎます。

「タ」音の発声練習 

  • やり方: 舌先を上の前歯の裏にしっかり当てて「タッ」と発音します。10回繰り返します。
  • 効果: 舌の動きがスムーズになり、食べ物を飲み込む動作や発声の改善につながります。

「カ」音の発声練習

  • やり方: 喉の奥を使って「カッ」と強めに発音します。10回繰り返します。
  • 効果: 喉の筋肉を鍛えることで、誤嚥を防ぎ、嚥下機能を向上させます。

「ラ」音の発声練習

  • やり方: 舌を上の前歯の裏に軽く当て、「ラッ」と発音します。10回繰り返します。
  • 効果: 舌の動きが滑らかになり、発音や飲み込みの動作がスムーズになります。

全体の流れ

  • 「パ・タ・カ・ラ」を1セットとして、これを5セット(計50回)繰り返します。
  • 大きな声で、口や舌をしっかりと動かして発音することが大切です。

効果

パタカラ体操は、口腔や喉の筋肉をバランスよく鍛えるため、食事時の誤嚥予防や、発声機能の向上、唾液分泌の促進に役立ちます。毎日続けることで、嚥下機能の維持や口腔機能の改善が期待できます。無理をせず、自分のペースで行いましょう。

パタカラ体操 PDFダウンロード

声をださない口腔体操

1. 口を大きく開ける運動

やり方: 口を大きく「アー」と開けて、そのまま5秒間キープします。これを5回繰り返します。

効果: 口周りの筋肉を鍛えることで、嚥下機能をサポートします。

2. 舌を動かす運動

やり方: 舌を口の外に突き出し、左右に動かします。次に、舌を上唇や下唇に当てる動きを繰り返します。各動作を5回ずつ行います。

効果: 舌の柔軟性を高め、飲み込みや発声の機能を強化します。

3. 唇を閉じる運動

やり方: 唇をしっかり閉じた状態で、10秒間キープします。その後リラックスし、これを5回繰り返します。

効果: 唇の筋肉を強化し、食べ物や飲み物が口から漏れるのを防ぐ力を高めます。

4. 頬を膨らませる運動

やり方: 口を閉じたまま、片方の頬を大きく膨らませます。その状態で5秒キープし、反対側も同じように行います。左右それぞれ5回ずつ行います。

効果: 頬の筋肉を鍛えることで、食べ物を効率的に噛む力をサポートします。

5. ガラガラうがいの練習

  • やり方: 水を少し含み、口の中でガラガラと音を立てるようにうがいをします。これを5回繰り返します。
  • 効果: 喉の筋肉を刺激し、嚥下機能の向上に役立ちます。

これらの体操を毎日続けることで、口腔機能の維持や誤嚥の予防につながります。

声を出さない口腔体操 PDFダウンロード

歌の口腔体操 あめんぼの歌(北原白秋の「五十音」)

この詩は、五十音すべての音を使って作られたユーモラスな言葉遊びです。発音練習や声を出す前のウォーミングアップとしても広く活用されています。

あめんぼ 赤いな あいうえお   浮きもに 小えびも 泳いでる

かきの木 くりの木 かきくけこ  きつつき コツコツ 枯れけやき

ささげに すをかけ さしすせそ  その魚(うお) 浅瀬で 刺しました

立ちましょ らっぱで たちつてと トテトテ タッタと 飛び立った

なめくじ のろのろ なにぬねの  納戸に ぬめって なにねばる

はとぽっぽ ほろほろ はひふへほ 日なたの お部屋にゃ 笛を吹く

まいまい ねじ巻き まみむめも  梅の実 落ちても 見もしまい

焼きぐり ゆでぐり やいゆえよ  山田に 灯(ひ)のつく 宵の家

雷鳥は 寒かろ らりるれろ    れんげが 咲いたら るりの鳥

わいわい わっしょい わいうえお 植え木や 井戸がえ お祭りだ

口腔体操 あめんぼの歌 PDFダウンロード

口腔体操の効果とまとめ

口腔体操を行うことで得られる効果は、主に以下のようなものです。特に高齢者や嚥下障害のリスクがある方にとって重要です。食事前などに積極的に取り入れてみましょう。

1. 嚥下機能の改善

  • 口腔体操は、食べ物や飲み物を安全に飲み込むために必要な筋肉(口や喉、舌の筋肉)を強化します。これにより、誤嚥(飲み物や食べ物が誤って気管に入ること)のリスクを軽減し、食事がしやすくなります。

2. 誤嚥性肺炎の予防

  • 誤嚥が原因で肺に細菌が入り込むと、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあります。口腔体操を行うことで、誤嚥を防ぎ、誤嚥性肺炎の予防につながります。

3. 唾液分泌の促進

  • 口腔体操によって口や頬の筋肉が刺激されると、唾液の分泌が促進されます。唾液は口内の健康を保ち、食べ物の消化を助け、口臭や乾燥を防ぐ役割を持っています。

4. 発音や会話能力の向上

  • 口腔体操を通じて舌や口周りの筋肉を鍛えることで、滑舌が良くなり、発音や会話能力が向上します。これにより、コミュニケーションが円滑になり、特に高齢者において社会的孤立を防ぐことができます。

5. 食事がしやすくなる

  • 口や顎、喉の筋肉を鍛えることで、噛む力や食べ物を飲み込む力が改善され、食事が楽になります。これにより栄養摂取がしやすくなり、体調管理がしやすくなります。

6. 顔の筋肉の引き締めとリフトアップ効果

  • 口腔体操は顔の筋肉も刺激するため、フェイスラインが引き締まり、リフトアップ効果も期待できます。高齢者においては、顔のたるみを予防する効果もあります。

7. リラックス効果とストレス解消

  • 口腔体操には、筋肉を動かすことで血行が促進され、リラックス効果が得られます。また、口の周りの筋肉を動かすことで、緊張をほぐし、ストレス解消にもつながることがあります。

口腔体操のまとめ

口腔体操は、嚥下機能の改善や誤嚥の予防、唾液分泌の促進など、健康的な食事や会話、そして全体的な口腔衛生の向上に役立つ効果があります。特に高齢者や嚥下機能が低下している方にとっては、生活の質を維持・向上させるために非常に有益です。高齢者施設やデイサービスなどの食事の前の体操として積極的に取り組まれております。ご自宅でもできる範囲で口腔体操を行ってみて下さい。

高齢者向け 早口言葉で嚥下能力を楽しく向上! (口腔体操用 早口言葉プリント) 高齢者にとって嚥下能力と口腔ケアは、栄養状態や全身の健康、生活の質に大きく影響を与えます。適切なケアやトレーニングを行うことで、誤嚥性...