ケアプラン作成例文

介護保険認定の要支援1で受けられるサービスついて

要支援1で受けられるサービスの概要

要支援1の認定基準とは?

要支援1は、日常生活で少し支援が必要な高齢者が対象です。基本的に、自立して生活が可能ですが、少しの介助やサポートがあると生活がより快適になるレベルとされています。

認定基準は介護認定調査と主治医の意見書を合わせた認定審査会で認定されます。これらは書類は、健康状態や日常生活の様子から介護保険認定審査委員によって総合的に判断されます。

介護保険の認定のレベルイメージ

元気支援が必要な状態低い←介護が必要な状態→高い
非該当要支援要介護
該当なし1212345

要支援1と要支援2の違い

要支援1と要支援2の主な違いは、必要な介助の程度や頻度です。要支援1は軽度な支援が必要な場合が多く、要支援2ではもう少し頻度や手厚い支援が求められます。介護認定を受けると支給限度基準額が決められておりこれらの単位数により使えるサービス量が違ってきます。限度額を超えた分は全額自己負担になります。

ケアマネ

要支援1は、5032単位 要支援2は、10531単位と使えるサービス量が違ってきます。

要介護度支給限度基準額
要支援15,032単位
要支援210,531単位
要介護116,765単位
要介護219,705単位
要介護327,048単位
要介護430,938単位
要介護536,217単位

要支援1のサービス利用の流れ

要支援1に認定されると、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所のケアマネジャーと契約を行い、介護相談を行いケアプランを作成します。このケアプランに基づき、デイサービスや訪問介護といった各種サービスが提供されます。

要支援のケアプランの特徴

要支援の方は比較的にリハビリなどを行えば自身で生活できる状態の方が多いです。プランの特徴として自立支援(自分で頑張って自立した生活を送れる)が目的とされております。

ケアプラン無しでは介護保険サービスを活用することができません。ケアプランに基づき各サービスとの契約を行っていきます。

要支援1の介護予防サービスの具体例

デイサービス(通所型サービス)での支援内容

デイサービスでは、軽い体操やレクリエーション活動が行われ、生活の質の向上や社会的な交流を促進します。通所介護では、日帰りでのリハビリや活動が中心です。通うことで生活にメリハリができ、孤立防止にもつながります。

要支援のデイサービス利用は1事業所のみを利用することができます。複数のデイや週ごとに別の事業所に行くことはできません。利用回数についても週1回程度が目安です。1回ごとの利用料ではなく料金も月額で設定されおります。

ホームヘルパー(訪問型サービス)の支援内容

訪問介護では、ヘルパーが自宅を訪れ、掃除や食事の準備、自立支援に基づいた介助を提供します。自宅で安心して生活を続けられるようサポートするのが目的です。

買い物や生活支援のサポート

訪問介護による買い物代行や生活支援サービスも要支援1の方が利用できるサポートです。長距離の歩行がが難しい場合や病気や後遺症などで家事をするのが大変な場合に活用できます。

利用回数について週1回程度が目安です。1回ごとの利用料ではなく料金も月額で設定されおります。

要支援1の主治医の指示が必要な介護予防サービス

介護予防通所リハビリテーションと健康維持

リハビリテーションを通して筋力維持や柔軟性を保ち、健康状態を維持する取り組みが行われます。主治医の許可を得て通所リハビリテーションなどを利用することができます。また、通うことが難しい場合などは訪問リハビリを活用することもできます。

介護予防訪問看護の概要

主治医からの指示書をもらい定期的な訪問看護を行うことができます。健康チェックや医療支援・相談対応が受けられます。医療的なケアも含めたサポートがあるため、より安心して生活が送れます。

訪問リハビリについて

自宅でのリハビリが行われるため、環境が変わらず安心して利用できることが利点です。特に脳梗塞後遺症などがある場合、慣れ親しんだ環境でも自分の動きに戸惑いや事故などが起こる場合もあります。そういった事故防止のためにも、エビデンスをもとに専門職が助言を行いリハビリを行うことで自宅で安全に生活を送ることができます。

短期宿泊(ショートステイ)サービス

ショートステイとは短期間施設に入所して生活支援を受けるサービスです。必要に応じて短期間の宿泊サービスが利用でき、家族が旅行や用事の際にも安心です。

連続した利用が30日を超えた場合は、31日目は全額自己負担になります。

連続して30日を超えない日数であっても、 超えないことをめやすとしています。 ショートステイの利用日数は認定の有効期間のおおむね半分を越えないことをめやすとしています。

日常生活費(食費・滞在費・理美容代等)などは、別途自己負担となります。施設によって個室や多床室によって費用も違ってくるのでケアマネジャーに相談しおよその見積もりの確認することができます。

要支援での福祉用具レンタル・購入と住宅改修について

要支援認定を受けた方は、手すりや歩行器など、日常生活を支える福祉用具がレンタル利用可能です。また、必要な方は介護保険での補助を受け福祉用具購入や住宅改修を行うことができます。

要支援での福祉用具のレンタル(介護予防福祉用具貸与)

要支援の方は自立支援に必要な福祉用具がレンタル可能になります。福祉ベッドや車いすなどはレンタルはできないので注意が必要です。

ベッドや車いすなどは要介護2以上ないと借りることができません。

要支援で借りれる福祉用具一覧

福祉用具のカテゴリ要支援1・2・要介護1要介護2・3要介護4・5
車椅子および付属品×
特殊寝台(介護用ベッド)×
床ずれ防止用具×
歩行補助つえ※
歩行器※
手すり(工事不要のもの)
スロープ(工事不要のもの)※
移動用リフト(吊り具を除く)×
認知症老人徘徊感知機器×
自動排泄処理装置
体位変換器×

〇:レンタル可能 △:一部利用できます ×:原則として利用できません。

※印の福祉用具のうち、固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉杖を除く)、多点杖は、ケアマネ ジャーや福祉用具専門相談員の提案を受け、利用者の意思決定で購入することも可能です。(令和6年4月から)

福祉用具購入について(特定福祉用具販売)

福祉用具レンタル事業者やケアマネージャーなどに申請を行ってもらい。入浴や排せつなどで必要な福祉用具を購入した際に、個別の介護負担割合(1割~3割)に合わせた値段で購入することができます。

【購入対象となる福祉用具】
●腰掛便座 ●入浴補助用具 ●自動排泄処理装置の交換可能部品
●簡易浴槽 ●移動用リフトのつり具の部分

福祉用具購入補助は、同年度で10万円を上限とされおります。

福祉用具購入は(特定福祉用具販売)都道府県などの指定を受けた事業者から購入した場合のみ支給されます。

住宅改修について

自宅のバリアフリー改修がサポートされます。介護保険が一部適用されるため、低コストで改修ができます。

自立支援で必要な部分の手すりの取り付けや段差解消などの住宅改修をしたとき、住宅改修費が支給されます。

【住宅改修できる対象】                     ●滑りの防止・移動の円滑化などのための床または通路面の材料の変更●手すりの取り付け●段差の解消●引き戸などへの扉の取り替え●洋式便器などへの便器の取り替え

住宅改修の上限金額は20万までとなっております。また、住宅改修は申請を行い申請許可がおりるまで約1ヶ月程度かかります。許可がおりてからの工務店などが施工することになりますので介護保険での住宅改修は早急な対応は難しいと理解しておきましょう。

要支援の方が選ぶ高齢者向け施設について

在宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅

在宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅では、快適な生活環境と介護職による支援が提供されます。また、必要な分の支援を選択し調整し支援を受けることができます。施設によっては調理や買い物など自立した生活も可能です。

ケアハウス

ケアハウスは軽度の介助が必要な方向けの施設となっております。食事の提供や見守り環境が整っております。

グループホーム

グループホームは認知症の方などが共同生活を送りながらケアを受けられる施設です。認知症と要支援2~要介護5の認定を受けている方が対象となっております。

要支援1のケアプラン作成の流れとポイント

①利用者の状態把握

基本情報の収集: 利用者の健康状態、生活習慣、家族構成などを把握します。

課題分析 (アセスメント):日常生活動作(ADL)や基本的な自立度を確認。

主観的な困りごとや目標をヒアリング。

医療面のサポートが必要な場合は、医師や看護師との連携も検討。

②目標設定

短期目標: 3~6か月以内に達成可能な具体的な目標を設定。

例: 「週に2回デイサービスに参加し、交流を増やす」

長期目標: 1年後の生活イメージを共有しながら目標を策定。

例: 「現在の体力を維持しながら、買い物を一人でできるようにする」

③サービス内容の選定

要支援1では介護予防の視点が重要。

訪問介護: 必要最低限の支援を提供しながら、自立を促す。

例: 掃除の一部を利用者と一緒に行う。

デイサービス(介護予防型): 運動機能の向上や交流を目的とした活動を選択。

地域支援事業: 地域包括支援センターが提供する介護予防教室や体操教室を活用。

④評価と見直し

モニタリング: ケアマネは月1回程度、利用者の状況を確認し、目標達成度を評価します。

プランの見直し: 状況が変化した場合や目標が達成できない場合は柔軟に変更します。

利用者と家族との共有

利用者の意向を尊重: 生活スタイルや希望に基づき、納得感のあるプランを作成し、家族との話し合いサポートの分担や負担軽減について具体的に話し合いを行いケアプランを作成していきます。

要支援1の料金体系と負担割合

基本的な自己負担割合

利用者が介護保険サービスを利用する際の自己負担割合は、原則として1割です。※所得に応じて、2割または3割になる場合があります。

要支援1のサービス利用限度額

要支援1では、1か月の介護保険給付の利用限度額が以下のように定められています。

  • 要支援1の限度額: 50,320円(※2024年現在)

この金額は、介護保険が負担するサービス費用の上限額を指します。

自己負担額はこの金額の1割(または2割、3割)となります。

具体例:通所型サービス利用した場合 

名称内容介護度回数/週回数/月自己負担(1割)
介護予防通所介護相当サービス
【現行の通所介護と同じサービス】
運動・レクリエーション生活機能向上のための機能訓練要支援11/週4/月1847円/月
要支援22/週8/月3719円/月

※加算などは含めていない

具体例:訪問型サービス利用した場合 

名称内容回数/週自己負担(1割)
介護予防訪問介護相当サービス【現行の訪問介護と同じサービス】訪問介護(ヘルパー)による身体介護・生活援助1/週1197円/月
2/週2393円/月
3/週3798円/月

利用限度額を超えた場合

利用限度額を超えてサービスを利用することも可能ですが、超過分は全額自己負担となります。

例:利用限度額を超えた場合(単位数オーバーした場合)

  • サービス費用の総額が60,000円の場合:
  • 限度額(50,320円)に対して1割負担 = 5,032円
  • 超過分(60,000円 – 50,320円 = 9,680円)は全額自己負担。
  • 合計自己負担額: 14,712円

支払方法

サービス利用ごとに請求される場合が多く、月末や月初に現金払い口座引き落としで支払います。サービス提供事業者や地域によって、支払方法が異なる場合があります。

介護保険外サービスの利用

介護保険でカバーされないサービスを利用する場合、全額自己負担となります。例:自費での家事代行サービス。

要支援のサービスについてまとめ

要支援1のケアプランは「自立支援」が中心となります。過剰な支援は自立を妨げる可能性があるため、適切な範囲でプランニングすることが重要となっています。要支援1の介護保険利用料は、基本的に所得に応じた負担割合があり、利用限度額の範囲内であれば比較的低額です。限度額を超えた場合や介護保険対象外のサービスを利用する際には、費用が大きくなる可能性があります。まずは担当ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談し、適切なサービスを選択してください。

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