ケアマネージャーについて

ケアマネージャーとってのシャドーワークとは

シャドーワークとは何?

シャドーワークとは、通常は正式に認識されない、無給の仕事や労働を指します。この用語は、特に経済学者イヴァン・イリッチが提唱しました。シャドーワークには、次のようなものが含まれます:

  1. 家庭内労働: 家事や育児、介護など、家庭内で行われる無給の労働。
  2. 自己サービス: ATMを使って銀行業務を行う、スーパーマーケットでのセルフチェックアウトなど、自分自身で行うサービス。
  3. 労働準備: 仕事のための移動時間、制服の準備、自己研修など、直接の労働時間に含まれないが、仕事に関連する活動。

シャドーワークは、経済にとって重要な役割を果たしているにもかかわらず、通常はGDPなどの経済指標に反映されません。ケアマネージャーの業務の中にはシャドーワークが存在しそれらは介護保険など加算・給与には反映しない状況となっておりこれらをどう解決していくかが課題となっております。

ケアマネージャーにとってのシャドーワークとは

ケアマネージャー(介護支援専門員)にとってのシャドーワークには、公式には認識されない、無給または追加の報酬がないが、重要な役割を果たす業務が含まれます。具体的には次のようなものがあります

シャドーワークとしての個人的な相談・支援対応事例

シャドーワークエピソード①:認知症の方が警察に保護されケアマネ対応

ある日の午後、ケアマネージャーのAさんは、事業所で翌日のケアプラン会議の資料を整理していた。突然、スマートフォンが鳴り響いた。電話の相手は地元の警察署だった。

「ケアマネケアマネAさん、こんにちは。こちらは○○警察署のBです。実は、認知症の利用者であるCさんが道に迷って保護されました。現在警察署にいますので、対応をお願いできますか?」

ケアマネAさんはすぐに資料を片付け、警察署へ向かうことにした。車で20分ほどかけて警察署に到着すると、疲れ切った表情のCさんが待合室に座っていた。

「Cさん、ケアマネのAです。大丈夫ですか?」ケアマネAさんは優しく声をかけた。

Cさんは少し安心したような表情を見せたが、依然として混乱している様子だった。ケアマネAさんは、警察官から事情を聞き、Cさんがどうやってここに来たのかを確認した。

「ケアマネAさん、Cさんは自宅からかなり離れた場所で保護されました。幸い、事故や怪我はありませんが、念のため病院でのチェックをお勧めします」と警察官が説明した。

ケアマネAさんは、すぐにCさんの家族に連絡を入れたが、家族は仕事で遠方にいるため、すぐには駆けつけられないという。ケアマネAさんは、Cさんを安全に自宅まで送り届ける必要があると感じた。

まず、ケアマネAさんはCさんの話を傾聴して気持ちを落ち着けさせた。その後、病院でのチェックを受けるために近くの医療機関に連れて行った。

病院での検査が終わると、ケアマネケアマネAさんはCさんを車に乗せ、自宅まで送り届けた。自宅に到着した後、Cさんが安全に過ごせるよう、Cさんの家族に状況を詳細に報告した。

その日は夜遅くまでかかってしまったが、ケアマネケアマネAさんは利用者の安全を確保するために必要な対応をすべて行った。これらの一連の対応は、ほぼ業務時間外で行われたが、利用者の生活の質を守るためには欠かせないシャドーワークであった。

このエピソードは、ケアマネージャーのシャドーワークがどれほど重要であるかを具体的に示しています。ケアマネAさんのようなケアマネージャーが、利用者の緊急事態に対応し、安心して生活できる環境を提供するために、公式な業務外でも尽力していることがわかりますが、実際はなんの対価もない業務となっております。

シャドーワークとしての緊急時の対応

緊急対応: 利用者の急な体調不良や家庭内の問題に対して、業務時間外や休日に緊急対応を行うことがあります。

シャドーワークエピソード②:独居老人の緊急対応

夜間帯、ケアマネージャーのAさんの携帯電話が突然鳴り響いた。電話の相手は救急隊員だった。

「ケアマネAさん、夜分遅くにすみません。独居の利用者であるBさんが倒れているのを発見し、緊急搬送しました。現在○○病院に向かっています。家族と連絡とれない為、病院での対応をお願いできますか?」

ケアマネAさんは急いで身支度を整え、車に乗り込んだ。Bさんは独居で家族が遠方に住んでいるため、緊急時にはケアマネAさんが連絡先になっていた。病院に到着すると、救急外来で医師からBさんの状態を聞いた。

「Bさんは脳梗塞の疑いがあります。現在、精密検査を行っていますが、早急な治療が必要です。」医師が説明した。

ケアマネAさんは、Bさんの病歴や現在の薬のリストを病院に提供し、必要な情報を伝えた。また、Bさんの家族にも連絡を取り、現在の状況を説明した。家族はすぐには駆けつけられないため、できる範囲でケアマネAさんが引き続き対応することとなった。

その後、病院のスタッフと協力し、Bさんの入院手続きを進めた。ケアマネAさんは、Bさんが入院する病室に付き添い、必要な物品を準備した。Bさんは意識が朦朧としていたが、ケアマネAさんの存在に少し安心した様子を見せた。

翌日、ケアマネAさんはBさんの状態が安定される。入院中に状態変化を想定しケアプランを見直し、退院後の生活に備えて必要な支援計画を作成した。

また、ケアマネAさんはBさんの家に戻り、必要な物品を持ち出し、病院に届けた。Bさんが安心して治療を受けられるよう、病院のスタッフとも連携を密にし、状況を共有した。

家族は遠方であった為、翌日の昼ごろに病院に到着されたとのこと。

この一連の対応はすべて正式な業務時間外で行われたが、利用者の安全と健康を守るためには欠かせないシャドーワークであった。ケアマネAさんは、その後も定期的にBさんの状態を確認し、退院後のサポート計画を家族と協力して進めた。

このエピソードは、ケアマネージャーのシャドーワークがどれほど重要であるかを具体的に示しています。ケアマネAさんのようなケアマネージャーが、独居の利用者の緊急事態に迅速に対応し、安心して生活できる環境を提供するために、公式な業務外でも尽力していることがわかります。しかし、介護保険上の加算などはまったくなく対価はない状態です。緊急隊員も当たり前のように緊急対応を依頼されております。ケアマネは利用者に対して権限などはありません。まして緊急時の判断や入院の支援などやる義務はないのですが、現場のではそれを誰かが行わないと前に進まないことが多々あります。こういった事例を検討し対価を払うもしくは緊急受け入れ先(病院や救急隊)が家族に請求するなど対応を検討してもいいのでは思う一例です。

ケアマネージャーの更新研修について(シャドーワーク)

介護支援専門員研修について

介護支援専門員として業務に就くためには、介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。また、介護支援専門員証の有効期間(5年)を更新するには、介護支援専門員更新研修を受講する必要があります。業務に就いている方、これから業務に就く方は、有効期間が満了する前に更新研修を受ける必要があります。

ケアマネの更新研修はかなりの時間と費用がかかります。多くの方が自身で研修費用と時間を調整し参加している状況です。

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ケアマネ5年一度の更新があり、更新の際は研修課程Ⅰ(56時間)または研修課程Ⅱ(32時間)を受講する必要があります。

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ただでさえ忙しいく急変時の対応などもあるのに研修は必須でゆうずもほぼ聞かない状況なんです。

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eラーニングなどで研修を効率よく設定しているけどすべてではなく研修会場での講義とグループワークなどが組み込まれているのが現状です。ちなみにほかの福祉職は更新研修などはないんです。ケアマネという職種になりたがらない理由になっていることもあります。

ケアマネージャーのシャドーワークその他

  • 介護事業所の不備などがありそれを事業所の代弁として話さないといけない。介護保険改正時など事業所の加算など説明不備があると再三説明が必要になる。
  • 事業所と利用者のトラブルを仲裁しなければならない。
  • 介護保険外の公的書類などを要約し伝えないといけない。また、必要時は付き添い説明しながら本人に作成してもらう作業などがある。
  • 契約者は事業者や医療機関にもかかわらず利用者・患者に留意事項を伝えておいてほしいと依頼がある。
  • 家族が遠方であり、利用者へ連絡がつかない場合など安否確認での訪問がある。
  • 自宅でのセキュリティなど補助が必要になる。独居の方などキーボックスなど購入や設定を利用者や家族の承諾の元ケアマネージャーが行うことがある。
  • 利用者の生活が滞っていると、介護保険外(嗜好品の購入・市販薬の購入・利用者の生活費がない・物品がたらない・近隣者のトラブル・緊急時対応など・薬を飲み忘れたどうしたらいいなど)での相談が多々ある。

なぜケアマネージャーは何でも屋と呼ばれるか?

ケアマネージャーは、利用者の生活全般に関わるさまざまな問題に対応しなければなりません。これは、単に介護サービスの調整にとどまらず、医療、福祉、社会的な支援など、あらゆる面でのサポートが求められます。そのため、「何でも屋」としての役割を果たすことになります。

利用者の体調が急変したり、サービスが急に必要になったりする場合には、ケアマネージャーが迅速に対応しなければなりません。こうした緊急対応は、計画外の業務となることが多く、シャドーワークを増加させます。利用者やその家族との信頼関係を築くために、ケアマネージャーは頻繁に連絡を取り合い、細かな配慮を行います。これもまた、見えにくいシャドーワークの一部です。以上のような理由から、ケアマネージャーは「シャドーワークが多く、何でも屋と呼ばれる」存在となっています。