介護疲れで倒れる前に介護負担軽減を!
シニア世代増加や要介護の高齢者人口の増加とともに、要支援・要介護認定者数は増加しております。今後、団塊世代のシニアが70歳代に突入することに伴いその傾向は今後も続くことが見込まれます。現在、要介護高齢者の介護を行っている介護者は配偶者・子供・子供の配偶者等となってきております。介護を行う人により環境は違い、老々介護・就労しながらの介護・子育てと両立しての介護等環境は様々ですが、どの家庭でも介護に対して負担は大きなものでそれに伴って多様な問題点があります。
介護者への肉体的負担
家族が高齢者の介護を行う事で肉体的な負担が発生し腰痛等、肉体的な負担が発生する可能性があります。
介護者への精神的な不安
介護問題をのひとりで背負い込むことで精神的な負担となり介護者事態の体調を壊していく可能性があります。
介護に対する経済的な負担
介護を行っていく事で費用が発生し家庭内の財政が圧迫させてしまう可能性がある。
介護を行っていく上で大切なのは介護は子育てとは違い永い時間を介護を行っていかなければならない可能性があります。その中で介護者が不安や負担を抱えながら介護を行っていくのは共倒れになる可能性が高く危険です。要介護者と家族が共倒れしない為にいち早く介護負担軽減方法を考え家族をサポートしていくサービスや制度を知っておいて下さい。
また、介護が終了した後の生活を視野に入れて考えても、経済的基盤は重要です。
介護に直面しても、すぐに退職することなく、仕事と介護を両立するための制度を活用して、仕事を続けながら介護をしましょう。
介護保険の活用 要介護認定を受けよう
介護保険の被保険者は、65 歳以上の方(第1号被保険者)と、40 歳から 64 歳までの医療保険加入者(第2号被保険者)に分けられており最寄りの市町村の役場で申請を行えます。(介護保険の申請の仕方)
要介護認定を申請することで認定を受けられ認定を受けた区分により介護保険サービスを活用していく事ができます。(※認定は1ヶ月~2ヶ月かかることもあります。)
第1号被保険者は、原因を問わずに要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けることができます。
第2号被保険者は、加齢に伴う疾病(特定疾病※)が原因で要介護(要支援)認定を受けたときに介護サービスを受けることができます。
加齢に伴う16疾病(※特定疾病) | |
1 がん(末期) | 9 脊柱管狭窄症 |
2 関節リウマチ | 10 早老症 |
3 筋萎縮性側索硬化症 | 11 多系統萎縮症 |
4 後縦靱帯骨化症 | 12 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および 糖尿病性網膜症 |
5 骨折を伴う骨粗鬆症 | 13 脳血管疾患 |
6 初老期における認知症 | 14 閉塞性動脈硬化症 |
7 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性 症およびパーキンソン病 | 15 慢性閉塞性肺疾患 |
8 脊髄小脳変性症 | 16 両側の膝関節または股関節に著しい変形 を伴う変形性関節症 |
要介護区分によりサービス負担額の見積もりができる。
介護保険サービスを利用するにあたり利用限度額が設定されており限度額を行い限りは基本は※1割負担で支援を受けれます。(※収入によって1割~3割負担)
区分によって最大どのぐらいの費用になるかを下記の表で表しています。
介護区分 | 区分支給限度額 | 1割負担 |
要支援1 | 5,032単位 | 5,032円 |
要支援2 | 10,531単位 | 10,531円 |
要介護1 | 16,765単位 | 16,765円 |
要介護2 | 19,705単位 | 19,705円 |
要介護3 | 27,048単位 | 27,048円 |
要介護4 | 30,938単位 | 30,938円 |
要介護5 | 36,217単位 | 36,217円 |
1単位10円で計算 令和元年10月から介護保険サービスの利用限度(区分支給限度基準額)
介護負担軽減目的サービス(介護保険)ベスト3
介護負担軽減率 | |
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対象者 | 要介護認定者 要支援1~要介護5 |
目的 |
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注意点 | 基本ショートステイの連続利用日数は30日まで。 |
デイサービスでは、食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練(リハビリ)を実施し日帰りでサービス支援を行っております。社会的交流の場の目的もあり高齢者同士の交流を図り認知症遅延を図っていく事ができます。施設は利用者の自宅から施設までの送迎も行います。 デイサービスについて
介護負担軽減率 | |
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対象者 | 要介護認定者 要支援1~要介護5 |
目的 |
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注意点 | 日帰りのサービスであり。場所によって要支援は利用不可な場所もあり |
介護負担軽減率 | |
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対象者 | 要介護認定者 要支援1~要介護5 |
目的 |
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注意点 | 訪問介護でできないこと
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介護休業制度と介護休暇制度
厚生労働省では介護休業法に定められた介護休業制度・休暇志度などの周知徹底を図り、介護を行っている労働者の継続就業を促進しています。
介護休業制度とは
「介護休業」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の
期間にわたり常時介護を必要とする状態(「要介護状態」。なお、介護保険の要介護認
定の結果通知書や医師の診断書の提出を制度利用の条件とすることはできません。)にある対象家族を介護するためにする休業をいいます。
休業の定義 | 労働者が要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するためにする休業 |
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対象労働者 | 労働者(日々雇用を除く) ●労使協定により対象外にできる労働者 ●入社1年未満の労働者 ●申出の日から93日以内に雇用期間が終了する労働者 ●1週間の所定労働日数が2日以下の労働者 ●有期契約労働者は、申出時点において、次の要件を満たすことが必要 ①入社1年以上 ②介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月経過する日ま でに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと |
対象となる 家族の範囲 | ●配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹及び孫 ※介護関係の「子」の範囲は、法律上の親子関係がある子(養子を含む)のみ |
期 間 | ●対象家族1人につき、通算93日まで |
回 数 | ●対象家族1人につき、3回 |
手 続 | ●労働者は、休業開始予定日の2週間前までに、書面のほか、事業主が適当と認める場合には、ファックス又は電子メール等により、事業主に申出 ●申出が遅れた場合、事業主は法に基づき休業開始日の指定が可能 ●事業主は、証明書類の提出を求めることが可能 ●事業主は、介護休業の申出がなされたときは、次の事項を申出からおおむね1週間以内に、書面によるほか、労働者が希望する場合は、ファックス又は電子メール等により通知 ①介護休業申出を受けた旨 ②介護休業開始予定日及び介護休業終了予定日 ③介護休業申出を拒む場合には、その旨及びその理由 ●休業終了予定日の2週間前までに申し出ることにより、93日の範囲内で申出毎に1回に限り繰下げが可能 ●休業開始予定日の前日までに申出の撤回が可能。ただし、同じ対象家族について2回連続して撤回した場合には、それ以降の介護休業の申出について事業主は拒むことができる |
介護休暇制度とは
介護休暇とは、要介護状態にある対象家族の介護や世話を行う労働者に対し与えられる休暇であり、労働基準法第 39 条の規定による年次有給休暇とは別に与える必要があります。要介護状態にある家族の介護や世話のための休暇を取得しやすくし、介護をしながら働き続けることができるようにするための権利として介護休暇が位置づけられています。
制度の内容 | ●要介護状態にある対象家族の介護その他の世話※を行う労働者は、1年に5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで、介護その他の世話を行うために、休暇の取得が可能 ●1日又は半日(所定労働時間の2分の1)単位で取得可能 ●1日単位での取得のみとすることができる労働者 ●1日の所定労働時間が4時間以下の労働者 ●半日単位での取得が困難と認められる業務に従事する労働者(労使協定が必要) ※その他の世話とは、対象家族の通院等の付添い、対象家族が介護サービスの適用を受けるために必要な手続きの代行、その他の対象家族に必要な世話をいう |
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対象労働者 | ●労働者(日々雇用を除く) ●労使協定により対象外にできる労働者 ●入社6か月未満の労働者 ●1週間の所定労働日数が2日以下の労働者 |
家族をサポートする制度・サービスについてまとめ
要介護高齢者を介護する為に必要な制度・サービスをうまく活用していく事が大切です。一人で抱えていくのではなく多数の人で要介護高齢者を支えていく事がベストです。また、介護が終わったあとの自分の生活も見据えてライフプランを考えていく事も大切になります。
- 介護保険を申請する。
- 介護保険サービスを利用し介護負担を軽減する。
- 介護休暇・休業制度をうまく活用していく。