介護問題について

【介護医療院】介護療養病床と老健の機能を合わせ持つ介護医療院!

介護医療院

介護医療院について

介護医療院は「日常的な医学管理」や「看取り・ターミナルケア」などの医療機能と「日常生活を営むための施設」としての機能の両方を兼ね備えた、長期的な医療と介護を必要とする高齢者のための施設です。

(定義)(介護保 法第8条第29項)

介護医療院とは、要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者にし、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設。

ケアマネ福丸
ケアマネ福丸
介護療養病床が2023年までに廃止となる予定であり、時代のニーズに合わしていく為設立されたのが介護医療院なのです。介護医療院は介護保険法に基づき生活支援を行っていきます。

運営会社はどこ?

地方公共団体、医療法人、社会福祉法人といった非営利法人が開設の主体となっています。

介護医療院の設立の目的

介護医療院では、施設サービス計画を立て、医学的管理・看護および日常生活の世話を提供していく施設です。サービス計画に沿って介護医療院で支援を行う事で高齢者がそれぞれの能力に応じて自立し、豊かな日常生活を営めるよう手助けすることが目的なのです。

介護医療院に入居する為の対象者と施設の特徴

介護医療院
主なご利用者様重篤な身体疾患を有する者及び身体合併症を有する認知症高齢者左記と比べて、容体は比較的安定した者
施設基準介護療養病床相当※スタッフ数のの例患者48人に対して医師1人(ただし施設として医師は3人必要)、看護スタッフ8名、介護スタッフ8名老健施設相当以上※スタッフ数の例

患者100名に対して医師1人以上、患者48人に対して看護スタッフと介護スタッフ合わせて16人以上(そのうち看護スタッフ5人程度)

面積老健施設相当(8.0m2/床)

介護医療院の特徴

介護医療院はI型とⅡ型に別れ対象者と支援内容が違ってきます。

  • Ⅰ型は、比較的重度の要介護者に対して医療ケアを提供する介護療養病床の体制で支援します。
  • Ⅱ型は入居者の家庭復帰をリハビリなどでサポートする介護老人保健施設に相当し支援を行ってくれます。
おじいさん
おじいさん
わしら高齢者からすると制度や種類なんかわからんがのう?
ケアマネ福丸
ケアマネ福丸
そうなんです。利用者さんからするとイメージしにくいのが現状です。今までの介護療養病床と老健を合した形が介護医療院というイメージです。

介護医療院は、他の介護保険施設と違う面は看護師の人員配置や医師の配置など医療面での支援が強化されております。急な容体の変化があっても医師や看護師をはじめとする医療スタッフが対応してくれます。慢性的な病気に対する医療面でのケアと、長期療養生活を豊かなものとするための介護面でのケアの両方をバランス良く受けられるのが特徴です。

介護医療院でかかる介護サービス費用

介護医療院基本報酬
Ⅰ型療養床Ⅱ型療養床
Ⅰ型介護医療院サービス費(Ⅰ)
療養機能強化型A相当、看護6:1、介護4:1
Ⅰ型介護医療院サービス費(Ⅱ)
療養機能強化型B相当、看護6:1、介護4:1
Ⅰ型介護医療院サービス費(Ⅲ)
療養機能強化型B相当、看護6:1介護5:1
Ⅱ型介護医療院サービス費(Ⅰ)
介護療養型老健相当、看護6:1、介護4:1
Ⅱ型介護医療院サービス費(Ⅱ)
介護療養型老健相当、看護6:1、介護5:1
Ⅱ型介護医療院サービス費(Ⅲ)
介護療養型老健相当、看護6:1、介護6:1
要介護1803/日791/日775/日758/日742/日731/日
要介護2911/日898/日882/日852/日836/日825/日
要介護31144/日1127/日1111/日1056/日1040/日1029/日
要介護41243/日1224/日1208/日114/日31127/日1116/日
要介護51332/日1312/日1296/日1221/日1205/日1194/日

介護医療院の居住費・食費

介護保険施設である介護医療院と介護老人保健施設の居住費や食費は、「基準費用額」によって規定されています。負担限度額認定証を申請されていれば段階によって居住費・食費の負担が軽減されます。入所前には申請を行ておくのがベストです。

基準費用額(日額(月額))負担限度額 (日額(月額))
第1段階第2段階第3段階
食費1392円(4.2万円)300円(0.9万円)390(1.2万円)650円 (2.0万円)
居住費多床室特養等855円 (2.6万円)0円 ( 0万円)370円 (1.1万円)370円 (1.1万円)
老健・療養、医療院等377円 (1.1万円)0円 ( 0万円)370円 (1.1万円)370円 (1.1万円)
従来型
個室
特養等1,171円 (3.6万円)320円 (1.0万円)420円 (1.3万円)820円 (2.5万円)
老健・療養、医療院等1,668円 (5.1万円)490円 (1.5万円)490円 (1.5万円)1,310円 (4.0万円)
ユニット型個室的多床室1,668円 (5.1万円)490円 (1.5万円)490円 (1.5万円)1,310円 (4.0万円)
ユニット型個室2,006円 (6.1万円)820円 (2.5万円)820円 (2.5万円)1,310円 (4.0万円)

※厚労省2019年度介護報酬改定についてより参照。月額については、一月を30.4日として計算

介護医療院の看取りについて

今後、増加が見込まれる慢性期の医療・介護のニーズを併せ持つ高齢者に対応するため、医療処置等が必要で自宅や特別養護老人ホーム等での生活が困難な高齢者にも対応できる受け皿となることが期待されます。そのため介護医療院は、①「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の機能と、②「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設として、制度設計されおります。

介護医療院でターミナルや看取りなどは可能です。しかし、居室の形など医療院によって違っていますので、医療院によっては多床室での看取りやターミナルケアを行う形もあります。その人らしく穏やかに看取りを行っていきたいという方は環境面での考慮は必要です。

※2020年3月に作成した記事の為、加算や費用は年度により変更があります。詳細は各事業所の最新版のホームページでご確認をお願いします