ケアプラン:口腔衛生でのポイント
ケアプランにおける口腔衛生のポイントは、高齢者や介護が必要な人々の健康を維持するために非常に重要です。以下に、口腔衛生に関する主要なポイントを挙げます。
1. 定期的な口腔ケア
歯磨きの指導:適切な歯磨き方法を指導し、できる限り本人が自分で行えるように支援します。特に食後の歯磨きが重要です。
うがい:食後や就寝前にうがいを行い、口腔内を清潔に保ちます。車いす方などはガーグルベースなどを活用しうがいを促します。
2. 専門的なケア
定期検診:歯科医による定期的な口腔内検診を受け、虫歯や歯周病の早期発見・治療を行います。
プロフェッショナルクリニング:歯科衛生士による定期的なクリニングで、歯垢や歯石を除去します。
3. 口腔環境の管理
義歯のケア:義歯を使用している場合は、毎日適切に清掃し、定期的に歯科医で調整を行います。
4. 栄養と食事
バランスの取れた食事:栄養バランスの良い食事を摂ることで、口腔および全身の健康を維持します。
糖分の摂取制限:糖分の多い食べ物や飲み物を控え、虫歯の予防を図ります。
5. 教育と啓発
教育プログラム:本人や家族、介護者に対して口腔衛生の重要性を教育し、日常のケアに取り入れる意識を高めます。
口腔衛生の啓発活動:口腔衛生に関する情報を提供し、積極的に啓発活動を行います。
6. 口腔機能の維持
口腔体操:口腔機能を維持・向上させるために、定期的に口腔体操を行います。口腔周囲の筋肉を鍛えることで、嚥下機能の低下を防ぎます。
嚥下リハビリ:嚥下機能に問題がある場合は、専門のリハビリテションを受けることが重要です。
ケアプラン文例:口腔衛生・口腔ケアについて
生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 長期目標 | 短期目標 | サービス内容 |
---|---|---|---|
朝方に動きが悪くなることがある為、整容面での支援をお願いしたい。 | 整容介助を行い生活のメリハリをつけ清潔に暮らせる | 身だしなみを整えることができる。 | 訪問時、身だしなみを確認(洗顔・歯磨き・整髪等確認)を行う。背中に湿布が貼れない為、背中を清拭し湿布を貼る。できない部分での整容介助での準備、促しを行い身だしなみを整える。 |
サービス付き高齢者向け住宅で安心して生活を送ることができる。 | 健康管理を行い安心して過ごすことができる。 | 口腔内の治療が行える。 | 訪問歯科による歯科治療・口腔内の清潔保持が図れる。 |
サービス付き高齢者向け住宅に入居となる病院ではなく施設で安心して過ごしたい。施設での暮らしも ずいぶん慣れてきた。 | 安心して施設での療養生活を送ることが出来る。 | 口腔内を清潔に保つ。 | 訪問歯科診療により口腔衛生指導洗浄必要な処置をおこなう |
パーキンソン病の診断を受けている進行もみられ、体調面・身体面での医学的管理が必要 | 定期的な口腔ヶアを受けて食事がしっかりとれ体調が整う。 | 口腔内ヶア、歯科医の診察を定期的に受ける。 | ・定期的な口腔ヶア・虫歯治療・誤嚥性肺炎の予防 |
むせ込みや無意識に唾液が垂れてくるので嚥下能力を改善したい。 | 嚥下が上手くでき、安心して食事がとれる | 嚥下状態が少しずつ改善される | STによる嚥下能力改善のリハビリ実施。口腔嚥下体操、口舌頬の筋カトレーニング、アイスマッサージによる口腔内感覚刺激にて、口腔嚥下機能の改善を図る。 |
圧迫骨折後自宅療養中。食事が摂れていない。体調管理ができ健康に過ごしたい。 | 好きな食べ物をおいしく食べることができ、体調を整えることができる | 定期的な歯科診療による治療を受ける。入れ歯の作成を行う。 | ・歯科医師による診療・入れ歯作成・歯科衛生上による歯科衛生指導 |
安定した状態で生活を送りたい。 | 安定した状態で在宅生活を送る。 | 口腔状態を観察し、口腔内の清潔を保つ | 専門職による口腔内のヶア・観察管理・指導を行っていく。 |
一人で整容が不十分な為、整容(洗顔・入れ歯管理・整髪・髭剃り・着替え)を手伝ってほしい | 生活のメリハリをつけ清潔に暮らせる | 毎日整容(洗顔・入れ歯管理・整髪・髭剃り・着替え)ができる | 訪問介護を利用し整容 (洗顔・歯磨き・整髪 ・髭剃り・着替え)を手伝う。(急変時の嘔吐等、衣類やリネンを汚した際は身体介護で対応を行う。) |
義歯が合わなかったり痛みが出た際、歯科の予約の調整や通院が一人では難しいので自宅での治療をお願いしたい。 | 必要な支援を受け不安なく安心して生活できる。 | 口腔内を清潔に保つ。 | 訪問歯科診療により必要な処置や囗腔衛生指導洗浄等をおこなう。居宅療養管理指導 |
誤嚥性肺炎の予防を図りたい。 | 誤嚥性肺炎にかからずに過ごすことができる。 | 嚥下能力維持を図ることができる | 通所を利用し、口腔機能低下を早期に確認して適切な管理等を行う。口腔機能低下の重症化等の予防、維持、回復等につながるよ引こ助言・指導を行う。※口腔・栄養スクリーニング加算 |
口腔ないのケアを行いたい。 | 口腔内の清潔保持を図る。 | 口腔ケアを定期に実施する。 | ①口腔内の傷の治療②口腔ヶアの実施 |
口腔内のケアを行いたい。 | 義歯を管理し自身で食事を行う。 | 義歯管理や口腔ヶアを定期的に行う | 歯科衛生士による義歯の管理方法や清掃について指導を行う。 |
施設での生活の中で不安な部分今出来ない事は手伝って欲しい。 | 必要な支援を受け不安なく安心して生活できる。 | 衛生的な日常生活を送る。 | 更衣・排泄・洗顔口腔ケア・移動介助等 (身の回りの介助全般)日中はトイレ誘導夜間 オムツ使用 |
歯が痛くて食事が思うように食べる事ができない。 | しっかりと食事が摂れ、体調を維持する事ができる。 | 定期的な歯科診療による治療を受け、痛みが軽減する | ・歯科医師による診療・歯科衛生上による歯科衛生指導 |
歯の治療を受け美味しく食事を行いたい。 | 歯の点検・治療を行い健康な口腔状態を維持していく | 定期的に訪問歯科での口腔ヶアを受け保清維持を図る | 訪問歯科による歯の点検・口腔ヶアを実施していく。 |
歯の痛みなく食事を行いたい。 | 口腔内の健康を維持していく。 | 定期的に歯科衛生士による義歯の調整り青掃を行う。 | 歯科衛生士による義歯の管理方法や清掃について指導を行う。 |
歯間など、自分で十分に口腔内の洗浄が出来ないので、定期的に受診したい。 | 口腔内の健康を保つ | 歯槽膿漏などを改善していく。 | 口腔内清掃、ブラッシング指導、必要に応じて虫歯治療 |
自宅での健康的に過ごしていきたい | 体重の増減なく健康的な食事をとり生活を送れる。 | 誤嚥性肺炎をけじめ口腔内細菌による感染予防を図る | 摂食・嚥下機能および食形態等の評価を行い、栄養アセスメントでの助言・指導を行う。 (栄養アセスメント加算)口腔機能の評価・機能低下予防の指導実施。 巾腔機能向上加算) |
自宅では中々しっかり口腔内の洗浄もできないので定期的に訪問してほしい。 | 口腔内を清潔に保ちたい。 | 定期的に口腔洗浄をおこなう。 | 訪問歯科診療により口腔衛生指導洗浄必要な処置をおこなう |
自宅で安心して生活を継続していく | 健康管理を行い安心して過ごすことができる。 | 無理のない範囲で経口摂取をおこなえる。 | ①嚥下能力の状態観察。助言・指導②咀嚼や嚥下のトレーニング、リハビリを実施する。③歯や歯茎、舌、粘膜、口の中の清掃。 (必要時、口腔内の吸引)※口腔機能向上加算 |
自分自身で食事を行っていきたい | 歯の管理を行い自分で食事を行っていく。 | 定期的に訪問歯科を利用し歯の管理を行っていく。 | 訪問歯科・歯科衛生士による口腔内のヶア・助言を行う |
食事をしっかり食べて、体調を安定させたい。 | 食事をしっかりと美味しく食べる事ができる。 | 口腔内を清潔に保つ。 | ・口腔の清潔保持・口腔内確認※口腔機能向上加算 (評価後、継続するかどうか判断) |
生活上のすべてにおいて介助か必要。ヘルパーや看護師の支援を受けて、施設での生活を続けたい。 | 日常生活に必要な身の回りの支援を受けることができる。 | 毎日の生活環境が整う。 | ・身の回りの介助全般・更衣介助・排泄介助・整容、口腔ケア・起居動作、移乗介助 |
体調変化に注意しながら自宅での生活を続けて行きたい。 | 健康な状態を保つ | 定期的に医学的管理かおこなえる。 | 訪問歯科診療により必要な処置をおこなう |
朝の支度今夜の寝るしたくを手伝ってほしい。 | 生活にリズムをつけていく。 | 起床就寝の時間をきちんとしていく | 起床:行為、洗顔、排泄、義歯の装着就寝:更衣、義歯洗浄、口腔ヶア、排泄 |
定期的に医学的管理を受け、体調の管理を行う。 | しっかり食事がとれ体調が維持できる。 | 定期的に訪問歯科診療を受ける事ができる。 | 訪問歯科診療・歯科衛生上による指導 |
脳梗塞後遺症がある。体調の管理を行いながら自宅で過ごしたい。 | しっかりと食事がとれ体調が維持できる。 | 定期的に訪問歯科診療を受ける事ができる。 | 歯科医師による診療・歯科衛生士による歯科衛生指導 |
認知症の進行によりみだしなみを整えるのが難しい。 | 口腔トラブルなく過ごすことができる。 | 定期的な時間に歯磨きと洗顔が行えれる。 | 顔ふきタオルの準備・歯磨き促し環境整備 (状況により必要な支援) |